コロナ禍の帰国を振り返って

自主隔離で24日間を費やす覚悟を

ノルウェーと日本を往復する場合、日本で14日間、ノルウェーで10日間、合計24日間の自主隔離が必要となります。せっかくの有休で日本に行けたとしても、これが現実...しかも日本は到着した国際空港から公共交通機関が使うことができません。実家が国際空港に近ければ迎えに来てもらったり、ハイヤーやレンタカーで移動することができます。しかし実家が遠い場合は、空港近くのホテル・宿泊施設・友達/親戚の家にまず2週間滞在することになり、大金が飛ぶ覚悟がいる人も。とはいえ、羽田到着編にも書いた通り、提出する書類にどこまで効力があるのかは疑問です。到着して2-3時間でコロナ検査の結果が分かり、陰性であれば入国後は監視の目もありません。国内線移動も裏技を使えば不可能ではないかも?しかも私の場合、保健所からの連絡は1度もありませんでした。すべて自己責任で、よく考えて日本帰国・滞在を計画する必要があります。

そして、ノルウェーに戻ってからも10日間の自主隔離があります。ノルウェーでは到着後コロナ検査はありません。日本とは違い、飛行機での国内移動ができ、必要とあれば公共交通機関で家まで帰ることができます。11月に入って隔離ホテルなるものが作られており、例外はあるものの(持ち家があるなど)ホテル滞在となった場合、手出しが6万円あります。この10日間の隔離も有休に入れて日本帰国を計画しなければなりません。

感染する・させるリスクを考える

どんなに気をつけていても感染する、させるリスクがあります。特に無症状の場合はとても危険です。私の場合は1人で移動、滞在先も一人暮らしの伯父&一人暮らしの母(どちらも持病無し)だったので、帰国を決めました。日本では到着した国際空港で抗原検査受けなければいけません。その日のうちに結果が出るので、【陰性】結果の場合はかなりほっとします。でももしこれが子ども連れで移動、持病持ちの家族・親戚の家に滞在となると、状況は変わってくると思います。日本で感染した場合の医療費は公費で賄われます。でも感染して帰りの飛行機に乗れないリスク、周りに感染させてしまうリスクを十分考慮しなければいけません。

飛行機での移動についてですが、空港・機内と全員がマスクを着用しています。空港はがらがら、飛行機内は3分おきに空気が入れ替わります。ヨーロッパ内を飛ぶ飛行機こそ搭乗率は高めですが、日本往復便は搭乗率が20%ほど。ANAはお手洗いも毎回お掃除するという徹底ぶりで、清潔かつ安心です。そう考えると移動中の感染はかなり低いかと思います。

ノルウェーでは空港でコロナ検査を実施しておらず、レッド&ストライプゾーンから戻った場合は10日間の隔離生活になります。以前は10日の隔離後に検査なしで職場復帰できたのですが、最近変更があったらしく、帰って来てから7-8日目に検査を受けるようになったらしいです。職場に連絡して良かった!

私の住む街には病院関係者専用の検査場があるので、そこに電話してすぐ予約&検査ができます。午前中に検査を受ければ、夜には結果がネット上で分かります。3回目のコロナ検査も【陰性】でした!!これで予定通り、職場に復帰できます。

いつ、どれくらいの期間帰るか

私は今年の5月に3週間日本に帰る予定にしていましたが、飛行機自体がキャンセルされ、どう考えても帰れる状態ではなかったので断念。夏の間はずっと様子を窺っていました。職場ではどこかで夏休みを取るように言われていましたが、年内の帰国を考慮に入れてギリギリまで有休を保留することに。コロナによる海外在住日本人の帰国ラッシュだった春から夏は情報が錯乱し、検査結果が出るのに10時間以上待ったなどということもあったようですが、8月以降はその状況も落ち着いたようでした。秋からはPCR検査から抗原検査へ変わり、結果も断然早く出るように。また冬のスケジュールで、ヨーロッパー日本を再開させる航空会社も出ました。いつ次の感染の波が来るか分からない...それでも24時間以内で日本に帰れる飛行機があるなら、帰るぞ!と決めていたので、フランクフルトー羽田を結ぶルフトハンザとANAは心強い味方でした。特にANAは素晴らしいサービスで毎日運行しています。本当に感謝しかありません!!

もちろん、日本帰国実現にはヨーロッパ内を結ぶ飛行機の運行状況も大事です。乗り継ぎの国やノルウェーでロックダウンになり、飛行機の出入りが無くなった日には、予定通り戻ってくることができなくなってしまいます。日本にいる間にそうなれば、滞在が伸びてラッキーと思うかもしれませんが、乗り継ぎ地でそんな悲劇に見舞われたら大変です!!特に有休を使って日本に帰国する場合はヒヤヒヤもの。いくら【自国に帰る】とはいえ、このご時世に海外に出ること自体非常識なこと。これで飛行機の関係で戻って来れない→予定通り職場復帰できないなんてことになったら、上司も同僚も呆れるしかないと思います...

このコロナ禍に日本に帰るとしたら、誰もが14日以上は滞在したいはずです。そうでなければ隔離生活で日本滞在は終わってしまいますから(笑)一応、隔離期間中であっても14日間の経過を待たずに日本を出国してもいいらしいのですが、それもそれで意味が分からないです。潜伏期間だ、水際対策だって騒いでこの14日間の隔離があるはずなのに、去る者はどうでもいいってこと!?ナゾです...でもやろうと思えば短期の帰国も可能ではあるということですね。

せっかく帰るのであれば1か月は日本に滞在したいところ。しかしながら、状況は刻一刻と変化しているので、両国の感染状況や規制を常に把握することが大事です。私が日本へ発った頃、ノルウェーでの感染が広がり、日本滞在中に【隔離ホテル】なるものができました。そして...ノルウェーへ戻る頃、今度は日本で第3波が襲い、最多感染者数を更新する日々。なかなか見極めが難しいところです。年明けにはワクチン接種が可能になると言われているし、日本ではこのままオリンピックを開催する予定のよう。来年は海外との行き来がしやすくなるよう願うばかりです。

予約は慎重に

Finn.noなどで調べると、ノルウェーから日本へ帰るのに色んな選択肢があります。でもその飛行機が実際飛ぶのかはギリギリまで分かりません。またすでにキャンセルされている飛行機が混ざっている場合があります。なので各航空会社のサイトでどの区間を、どの曜日に飛んでいるのか、時間の変更がないかなど念入りに調べる必要があります。

私の帰国時期は夏から冬のスケジュールの移行時期でもあり、SASがコペンハーゲンー羽田の就航を10月末に予定していました。ノルウェーと日本の状況を見ながら、慎重に帰るタイミングを狙っていましたが、最初の予約は空振りに...最短航路であったSASのコペンハーゲンー羽田線運航開始が延期されてしまいました。すぐにネットで払い戻しの手続きをして、2-3週間でちゃんと返金されたと思います。

また国内線移動がある場合ですが、国際線と一緒に購入したとしても乗ることはできません。国内線移動が公共交通機関と見なされて乗ることが出来ないのもありますが、システム上にすべて表示されるため、航空会社に発見されてしまいます。公共交通機関を使う場合は、14日間の隔離後に国内移動となります。

航空チケットの料金についてですが、去年の今頃とほとんど変わりません。ただ国際線と国内線を別で購入しなければいけなかったため、通常よりは高めの支払いとなりました。国内線は割引チケットであっても、差額を払えば変更が可能です。

妄想帰国を実現させるために、かなりの時間、労力、そしてお金を費やしたわけですが、無事に日本へ行けてそしてノルウェーに戻って来れて良かったです。職場からもすべて【自己責任で】と言われていたので、日本でコロナに感染して滞在が伸びても困るし、これまたロックダウンで飛行機が飛ばないでノルウェーに戻れない状態になっても困る。とにかくヒヤヒヤの日本滞在でした。理解を示してくれた職場には感謝です。

私のノルウェーでの隔離生活ももうすぐ終わりです。1か月も職場から離れ、ノル語から離れ、果たして仕事を全う出来るのか不安でしかありません。申し送りとか絶対聞き逃しが出そうだし、普通の業務でヘマをしそうで怖い...12月はクリスマスの週末を仕事で駆け抜ける予定なので、心身ともに健康で、日本から持って帰って来たガサ菓子に幸せを感じながら、過ごしたいと思います。

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