実習第4弾:訪問看護

今週から実習最後から2番目である訪問看護が始まりました。

気が付けば3年生…上下関係がない国とはいえ、やはり当たり前のように【3年生なんだらか…】という暗黙の枕詞【できるわよね!??】が会話の中にちらつきます。いやいや、できないことメッチャ山ほどありますよ!!!尿道カテーテル挿入とか人形にしかやったことないし(抜くのは人間でも経験したけど…)胃瘻とか人工肛門なんて1-2回見たことあるかとかだし、進歩する医療機器の使い方だって分からないし…

訪問看護は地区ごとにステーションがあって、皆さん車でぐるぐる家々を回ります。その日にならないと訪問する利用者が分からず、しかも常に知っている利用者担当というわけでもないらしい。すべての情報はステーションが管理する携帯の中にあり、朝から皆さん必死にその日の利用者の情報を読みます。それぞれの病状に薬の種類、そして訪問看護で主に何をするのかなどを把握していきます。単に薬をあげるだけ、パンにバターとジャムを塗ってテーブルに置くだけの場合もあれば、ALSの男性をベットから椅子に移動、糖尿病の人の傷の処置、胃瘻の人に栄養剤注入もします。訪問看護は癌の自宅療養にも一躍買っているようです。目的はできるだけ居心地の良い家で(家族と)過ごすこと!!

もちろんお年寄りが多いわけでして、その方の家にあがると、【看護】なんてそっちのけで古い家具や装飾品に目が釘づけ!!!!まるでアンティークショップ!!!IKEA家具で彩られた家ばかりしか知らないので、興味津々です。ノルウェーの若い世代の家はほぼ白一色ですが、お年寄り世代は重厚な家具も多くて茶色系が多いです。ああ、この方達が亡くなるとFretexやFinn.noに古い思い出の品々が出回るんだろうなぁー

一人暮らしの老人も多く、掃除は行き届いているとは言えません。ちょっとゴミ屋敷化しているような家もあったし…でもこれもまたコミューネからお掃除のサービスが受けられるらしいです。

今日一番印象に残った訪問は40代の癌患者の女性。43で乳がんを発症し、47の今は骨にまで転移しているそうです。両親と一緒に住んでいて、なんと70代であろう父親はパーキンソン病を患ってるとか…(外で芝刈りをしておりましたが…)そして同じく70代であろう母親はとても気さくで明るい人。娘が家の中で大変な思いで歩いていても、私達と楽しそうに談話。放射線治療もした娘さんは髪もまばらで、生気のない目をしておりました。癌の娘さん本人が一番辛いだろうけど、娘に先に旅立たれるであろう母親はどんな思いで一緒に過ごしているのだろう?

そんなこんなであっというまの早番シフトが終了。今回の実習はいつもより短い7週間。すでに指導看護師から「来週からは少しずつできることをやっていってね」と言われました。不合格にならないよう頑張りたいと思います!!

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