Helseplattformen

職場のカルテ管理システムが紙カルテから電子カルテであるHelseplattformenに移行して１年半が経ちました。膨大なお金とマンパワーがつぎ込まれたにもかかわらず、出るわ出るわシステムの不具合！！レントゲンの写真が消えた、ホームドクターからの紹介状が行方不明、病院からホームドクターに退院証明書が届いてないなどなど．．．癌患者さんの中には電子紹介状が行方不明になったため、適切な治療が受けられなかったり、また治療が遅れたために亡くなられた方もいるそう。見切り発車のシステム移行だった上、大学病院自体は患者さんの数を減らすわけでもなく通常業務。一時は病院全体で病欠が続出しました。新聞には批判ばかりが掲載され、反対デモも何度かあり、今でも医者達は文句たらたらと良いとこ無しのHelseplattformen。それでも使用は続行され、さらに導入地域を拡大しようとしています（目標はノルウェー全土と豪語してたけど．．．）。この国でも裏で大金と権力を牛耳っている人達がいるのでしょうねぇ～

このHelseplattformenの導入後、安全性・効率化の向上どころか、我が大学病院は借金が嵩むばかり。ついには経費削減を謳いだし、職員や患者さん達へしわ寄せが．．．私も今年に入ってとんと追加出勤がなくなりました。私達が希望してこのシステムを導入したわけではないのに、職員や患者さんがその代償を払わなければいけないなんて（怒）

４月２７日にはガイランゲルフィヨルドでも有名なMøre og Romsdalで導入予定。私達の時はアメリカのEpic社から応援が駆けつけ、導入後２週間ほど病院を巡回していましたが、今回の導入ではそれはないようです。Møre og RomsdalではHelseplattformenの導入にあたり、１００人の医者と１４０人の看護師が追加で必要になる。すでにシステムを導入している私達の大学病院から派遣を！！！と無茶な要望を出しているのです。

現在、Møre og Romsdalが派遣を希望している期間は４月２７日から５月１９日まで。私達だって普通に働いているので、自分の職場を離れて遠征するわけにはいきません。あくまでオフの日を使ってとことになるのですが、Møre og Romsdalにある病院によっては往復するだけでも結構な時間のロスとなります。もともと無茶な要望ではありますが、応援に伴う手当ては大きい！！

旅費・滞在費・食費はカバーされるのはもちろんのこと、通常のお給料に加え（１００％で働いている人は追加出勤扱いになるので２倍のお給料が支給）、平日日勤２万８千円、平日夜勤と週末日勤３万５千円、週末夜勤と祝日勤務４万９千円、１２時間勤務７万円の手当が１日ごとに付くそう。その上、出張費として１日３万８千円が支給。さらにさらに、１回の応援につき７万円も追加（２回まで支給）。

この手当てのオンパレードを読んで、私は早速Helseplattformenが導入される週末に名乗りをあげました。ほぼプチ旅行気分♪♪職場の同僚も何人か連絡を入れたよう。でもですね．．．ここまでの要望を出しておいて、実際４月２７日に移行するかがまだ分からないという始末。メールの返信も【連絡をありがとうございます。後日、お返事させていただきます】いつ最終決定が出るのかというと１７日！！！！！仮に移行が決定したとして、そんな１０日以内に各病院に応援団の派遣配分が出来るのでしょうか！？？？いくら旅費がカバーされるとはいえ、交通手段とかホテルとか各自で調べて予約でしょうし．．．なんて計画性のない．．．

もちろん、延期は有り得ます。でもそうなると今度の予定日はきっと秋。するとクリスマス間近でまたパニックになる確率が高い．．．私達の病院も５月の移行が準備不足で頓挫し、１１月になりました。延期すれば借金が嵩むし、Helseplattformen はどちらに転んでも四面楚歌状態なのです。

行く気満々の私達はすでにこの【小遣い稼ぎ】に鼻息を荒くして最終決定を待っています。移行される週末に働けば、日本帰国のチケット代どころかお釣りが来ます☆街並みがキレイなオーレスンの病院だといいなぁ～